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099:【受験生向け】弁理士試験に独学で合格した話12「論文式試験のトレーニングは問題文の分析から」

弁理士試験をどのように独学で乗り切って合格に至ったかをお伝えしています。過去記事は以下の通りですので、宜しければご覧ください。

051:【受験生向け】弁理士f試験に独学で合格した話①「導入編」
052:【受験生向け】弁理士試験に独学で合格した話②「なぜ独学を選んだか」
054:【受験生向け】弁理士試験に独学で合格した話③「一発ずつ合格までの大まかな流れ」
055:【受験生向け】弁理士試験に独学で合格した話④「難解な条文をどう扱うか」
056:【受験生向け】弁理士試験に独学で合格した話⑤「難解な条文をどう扱うか|その2」
057:【受験生向け】弁理士試験に独学で合格した話⑥「どのような教材を使うか」
058:【受験生向け】弁理士試験に独学で合格した話⑦「どのような文房具を使うか」
061:【受験生向け】弁理士試験に独学で合格した話⑧「合格に3000時間の勉強が必要なのか」
062:【受験生向け】弁理士試験に独学で合格した話⑨「勉強しはじめの知識のインプット方法」
076:【受験生向け】弁理士試験に独学で合格した話⑩「短答式試験は過去問集を読む」
086:【受験生向け】弁理士試験に独学で合格した話11「短答式試験の準備段階と本番直前とでは別の過去問集を使う」

さて、今日のお題は「論文式試験のトレーニングは問題文の分析から」です。

目次


  • いきなり問題を解こうとしない
  • 市販の過去問集と公開論点を活用する
  • 書き始めるのは答案構成ができるようになってから
  • 盛り盛りの模範答案の通り書けなくてもいい

いきなり問題を解こうとしない


論文式試験の対策に取り掛かろうとすると、多くの人がとりあえず論文を書いてみようとして、だいたい挫折します。

論文式試験は、当たり前ですが、問われていることに対して答えることが必要な訳ですが、いきなり書けるはずもありません。

書けもしない状態で何度トライしても、素振りの仕方を知らないでラケットを振っているようなもので、効率がいいとは言えません。

限られた時間で成果を上げるためにはやり方にはこだわって頂きたいと思います。

そのためにも、いきなり解こうとしないというのは、とても大事なことになってきます。

市販の過去問集と公開論点を活用する


いきなり問題を解かないとして、それでは一体どうすればいいのかということですが、基本的な考え方としては、短答式試験と似ています。

つまり、公開されている情報を活用して、どのような答案が求められているのかという点を炙り出していきます。

使用するツールは市販の過去問集と、特許庁が公開している公開論点です。

市販の過去問集は、予備校や出版社が制作して販売しています。どれも一長一短があり、かつ文面の好みもあるので、具体的にどの本がいいとは記載しません。書店で選んでみてください。

一方の公開論点は、特許庁が毎年公開している情報になります。令和3年度の論文式試験の公開論点をご覧いただいてお分かりのように、結構具体的に問いたかった内容が記載されていますので、活用しない手はありません。

書き始めるのは答案構成ができるようになってから


市販の過去問集には、模範答案がついています。その模範答案について、文章の内容の検討に入る前に、章立てに着目しましょう。

章立ては、つまり答案の骨格になります。答案作成の前にこの骨格を作ることを、「答案構成」と言います。

答案構成がしっかりできていれば、ブレることなく、かつ抜け漏れなく答案を書き切ることができるようになります。

このため、答案構成をしっかりとすることができるかが合格を左右すると言っても過言ではありません。

ですから、答案構成を行い、模範答案の構成と対比し、さらには公開論点とも対比をし、違いがどこにあるのか、なぜ違うのかを検討するというのが、とても大切なプロセスになります。

試験当日は、時間制限がある中で問題を読み、答案構成をし、答案を書いていく必要があります。

答案構成にどれだけの時間を割けるかは、読むスピードと書くスピードにも左右されますが、特許法であれば2時間で2問ですから、1問当たり、せいぜい15〜20分程度しか答案構成にさける時間はないでしょう。

答案構成を短時間で的確に行うというのは、トレーニングの成果が上がりやすい部分でもありますので、ぜひやってみてください。

盛り盛りの模範答案の通り書けなくてもいい


ところで、市販の過去問集に掲載されている模範答案をみていると、こんなに書けるのか?と疑問を持つようなものに出会うこともあります。

僕が受験していた頃は、答案用紙は4ページしかないのに模範答案が8ページ分ほどあるようなものもあり、さすがにそれは無理だろうと、全てを盛り込むのを諦めた覚えがあります。

市販の過去問集は、その発行する立場から、関連する論点に漏れがあってはいけないという配慮から、どうしても文章量が多くなってしまいがちです。

ですから、模範答案通りに書こうとするというよりは、公開論点に書かれた内容を網羅できる程度に圧縮した文章を書くとすれば、模範答案のどこがエッセンスになるのかという点に注目していくというのが、過去問集との上手な付き合い方ではないでしょうか。


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